採点法

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Sep 28th 2011 15:47
 出る杭は打たれる。

 この表現を聞いたことがありますか。才能のある人、または自分の意見を表現したがる人は虐げられるという意味です。これは、日本では有名なことわざであり、日本人の内向き思考の原因でもあります。このことわざについては、いくつかの疑問があります。

 私は以前、イギリスに住んでいました。日本へ帰国することになった時に、母にこう言われました。「日本に帰ったら、英語を話せないフリをしなさい。あんまり自慢しないこと。」

 今にして思えば、母の言葉がわかったような気がします。

 日本では、協力と協調が必要だと教えられています。独立性ではなく。人と違ったことをすれば、皆が大切にしている和を壊すことになります。この前、クラスTシャツのデザインを決めようとしていた時、たった一つ提案されたデザインについて、「少し色を変えた方がいいのでは…」とある女の子が言いました。そうすると、皆に冷たい目で見られました。何人かの「KY」というささやきも聞こえました。

 一方、イギリスの授業は全く違います。母の日のイベントに何をしようと考えていたところ、一途でしつこい女の子がいました。私のアイデアの方がずっといいわよ、と。やりたいことが多数決で負けましたが、彼女は諦めるどころか、次の日から周りの人を一人一人説得して、結局自分のアイデアの一部を入れてもらいました。何という勇気!そして協調精神!日本だったら、その女の子は確実に打たれていたでしょう。

 出る杭は打たれる。我ら子供たちが自分を知り、世界を知り、自分の意見を立てる間もなく、この諺が頭に叩き込まれてしまいます。そして、人との違いを恐れるようになります。

 協調も大事ですが、日本人に必要なのは、自己表現です。少しでもこの考えに近づける様、私はこのスピーチで最初の一歩を踏み出したいと思います。ご清聴いただき、有難うございました。

* * *

 隣の審査員が体を傾け、僕の耳に囁いた。

「すごいな」

「ああ、中1が書いたと思えない」

「発音もきれいだし」

「うん、すごいイギリスって感じ。ハーマイオニー・グレンジャーかと思った」

「そう、そう!『エクスペリアームズ』とか言うてほしい」

「コレ、優勝っすよね?」

「普通に考えればな。ただ日本人の審査員の採点表をチラッと見たら、内容は10点とかしか入れてなかった」

「厳しいなぁ。『私の夏休み』や『アメリカと日本のスーパーの違い』は?」

「えーと、15、16点あたり」

「ちぇっ、じゃあ僕の18を20にする」

「ふーん、私もそうしよう」

「優勝してほしいな」と僕は消しゴムのかすを払いながら言った。「っていうか、伸びてほしい」