猫みたいな少女

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Feb 27, 2011 20:28



今日彼女はまた一人で店に入った。ドアが開けたと同時に、雨の音も聞こえた。いつも厚いコートを着た小柄な彼女は傘を少し振った後、静かで一番奥のソファ席に着き、寒そうな小猫みたいに体が縮めた彼女が、その時もっと小さくみえた。

「ブルーベリー・ミルクティー一つと抹茶ケーキ一つをお願いします。」
「畏まりました。」

彼女の隣に注文したものを書いている時に、不意に彼女の目を合わせてしまった。

ほのかな光が漂う空間で、彼女の瞳がもっと深くて暗くように見えた。

彼女はよく一週間に二回くらい店に来るのだ。

二が月前に、彼女が初めて店に来た時に、一番奥のソファ席で携帯を見ながら涙した光景はいまだもはっきり覚えている。

ずっと話しかけたいが、びっくりさせたら来ないとよくないなと思って、やっぱり諦めた。ケーキドームから抹茶ケーキを出した短い時間に、いろいろ考えてしまった。

いつもカウンタで時々彼女の姿を見て、幸せになってくださいと心から祈っていた。

***

今日は晴れなり。ドアのベルが鳴き、頭をあげると、彼女はまた来た。
厚いコートを着た小柄な彼女は、いつものように猫みたいに静かで一番奥のソファ席に着いた。

「ブルーベリー・ミルクティー一つと抹茶ケーキ一つをお願いします。」
「畏まりました。」

ケーキとミルクティーを渡す時、突然彼女の冷たい手を触ってしまった。びっくりして彼女を見ると、太陽の光に照らされた白肌の彼女はただ微笑んで僕を見つめていた。

なんと寂しい笑顔だ。

あの日以来、彼女は二度と店に来なかった。ドアのベルが鳴きごとに、いつも彼女が店に入ってくる光景が頭から浮かぶのだが、彼女ではないと気付いたら、心の奥から淡い哀しみを感じてきた。

木曜日の朝、店の定休日の時に、僕は一人で一番奥のソファ席でブルーベリー・ミルクティーと抹茶ケーキを朝食として食べていた。

そしてこの場所からカウンタをはっきり見ることができるのに初めて気付いた。

ブルーベリー・ミルクティーを飲んでいる時、ふと机の上に置いた花瓶の下に、小さい紙が挟まれたのを見つかった。

「この店にいるといつも温かく感じられ、大好きです。明日から福岡に行くようになり、私とお腹の中の赤ちゃんも、きっとここのブルーベリー・ミルクティーと抹茶ケーキの味を忘れません。本当にどうもありがとうございます。^_^」

***

彼女の字を見て、深呼吸して、
そしてただそう思っていた。


僕はずっとここにいて、君を待っている。

いつかきっと会えるだろう。
猫みたいな少女。